home>インタビュー第3段 平田克裕さん<その3>

体験滞在交流を推進・定着させるためのポイント

玉城   平田さんご自身が体験を通して「体験滞在交流事業」を推進・定着させるためにはここがポイントだ、と思うところをお聞かせください。
平田   生活文化を取り上げる。今、生活の中で生きている文化を紹介するというんですか。地元で生活している、生活と関係のある形でやりたいと思っているんです。取ってくっつけて、琉球王国の昔のものをとりだしてですね、「これが沖縄の文化ですよ」というのは、やりたくないですね。三線にしても、舞踊にしても現在の生活の中に息づいているから良いのであって、料理もそう。海も、うみんちゅが
  釣りを教えるからいいんですよね。実際にその地で根を張っているいる人たちが、そういうことをやる。そういうのが基本だと思いますね。その地域にすんでいる人たちが自分の専門とするものを教えていく。そういう形は崩さないようにしています。だから人材も地元にこだわっているというんですかね。

それと最初の頃のイメージがあるんですが、最初の頃って、とても感動があったんですね。
玉城 感動?どんな感動です?
平田   受け入れる側も感動、初めての体験ですから・・・。講師も感動したんです。
  やっぱり、新鮮さがないと駄目だと思うんです。おんなじことを繰り返す、マンネリが恐い。生徒はもちろん体験して感動しますが、教える側も感動しないと相手だけ感動させようというのは無理ですよね。
玉城 一緒に喜ぶというか。
平田   そう、ここの書いてあるんですが「ともに学び、ともに感動し、感謝しあうこと」
  体験プログラムをやってくださる先生方もよく「有り難いなぁ」とおっしゃるんですが、頼むこちらも「仕事の終わった後に来て下さってありがとう」という、そういう気持ちがないと、ただのビジネス、ただの商売になってしまう。そうなってしまったら恐いですね。
玉城 平田さんは、もう、土日も休みがなかなか取れないと伺いましたが。
平田 今、ないですね。でも、今、担当の3人が頑張ってくれますから助かっています。
玉城   そのひとり、体験事業担当の名城さんが、地域の行事にはなるべく参加するようにしているということでした。
平田 やはり地域のことをやらなくてはいけないと思いますね。地域のことを積極的にやることが大事です。
失敗から学んだこと
玉城 先ほど、平田さんは「それは当然のことじゃないですか」とおっしゃていたんですが、民泊の受け入れをするご家庭に前の日に行って「よろしくお願いします」と頭を下げるという。
平田 あぁ、それはもう、当然。
玉城 で、送り出した後も行って「どうでした?」と尋ねるという。それも一件、一件。
平田 お礼をしながらですね。
玉城 やはり顔と顔をあわせると本音も聞けるし。
平田 一度、失敗したことがあるんです。埼玉県からのショートステイの終わったあとに意見交換会をしようと、引き受けてくださった方々にお集まりいただいて、オードブルもだして、懇親会をして。で、封筒にお金を準備してあったんですね。帰るときにお金を渡してリストに印鑑をポンポン押していったわけ。事務的に。
玉城 ええ。
平田 そしたら怒られましてね。「自分たちはお金が欲しくてやっているんじゃない」といわれまして。みんなに並んでもらってお金をあげるでしょ。人の前でお金をあげるということはお金のためにやっているという雰囲気ですよね。それに気づかなかったんですね。
玉城 ええ。
平田 反省しまして、それから一件、一件、回っています。お礼状と一緒にお金を封筒に入れてですね。そういうやり方にしたんです。
またお金を前払いしたりするんですけどね。立替では大変だからと。そのような細かいところに気を使わなければ駄目だなと、あのときに分かったんです。その辺が難しいですね。
アドバイスするとしたら
玉城 ほかの地域で体験滞在交流を進めようとする場合のアドバイスをお願いします。
平田 そうですね。相当、人を知らないと駄目でしょうね。
玉城 人を知る。その地域の人。
平田 その地域の人をしらないと出来ないと思いますよ。一番大事だと思いますね。田舎のいいところであり、悪いところでもあるんですけどね。人間のつながりというのは凄いですよね。この事業だけでつながっているというわけではないから。商工会の会員というのは、さっきいったみたいに指導して融資をしたり、ビジネスのつながりですよね。しかし、地域にすんでいるという人たちはそれとはまた別のつながりですよね。
玉城 うーん。
平田 母ちゃん同士が知り合いとかね。
玉城 そう、PTAだったり。
平田 ええ、いろんなつながりだから、だから、この体験学習のことで喧嘩したくないですね。いつも顔をあわせているわけだから。その分、田舎はネットワークはありますよね。
玉城 まず、人を知ることが大事!
平田 人につきる。マリン業者と議論したこともあるんですが、きれいな海があってもですね。きれいな海というのはどこに行ってもあるんですね。座間味に行ってもあるし。それを人がガイドすることによって価値が変わるんだから・・・。海はどこにでもあるし、文化もどこにでもある。間に人がはいっているんですよね。たいした事ない自然でもガイドが素晴らしかったら、それなりにできると。楽しい人がいると旅も楽しい。
玉城 そうですよ!
平田 添乗員もそうですよね。
国土交通大臣表彰について 地元の方々は
玉城 この前、140人の地元の体験学習の講師のみなさんにお集まりいただいて「国土交通大臣表彰」のお祝いをなさいましたね。みなさん、よろこんでましたでしょ。
平田 そうですね。自分たちがやってきたことが認められたわけですからね。そういった意味では良かったと思いますね。
玉城 さあ、また頑張っていこうというか、体験滞在交流の沖縄における先進地としてしっかりやっていこうとね。
平田 そう、それが目的なんです。これで、少しはやりやすくなるかなと思っています。
玉城 いいお話をたくさん聞かせていただきました。長い時間、インタビューに答えていただき有難うございました。
<おわり>
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